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ボイスドラマ(同人)

【VD感想】『PERFECT BLUE』/空想科学研究所(SFL)


PERFECT BLUE』 空想科学研究所(SFL)

キャンバスに色んな色を塗りたくった上から白い絵の具を塗った感じのお話だなって思いました。
……とかいう訳の分からない感想はひとまず置いといて。


これまで、SFLさんの作品はずっと拝聴しておりまして、
今作品の作品ページを見たときに「いつもよりすごく爽やかだなあ!」と思ったのを覚えています。(あとこれ私絶対好きだわ...とも思いました...笑)
でも多分、ただのさわやか~では終わらないんだろうな~とも。


聴いての感想は、「爽やかな空気がじんわりと濁っていく感じがぞくぞくするお話だな」でした。
はじめから差別とかの悪意から生まれる険悪な空気はあるのですが、
主演お二人(結崎有理さんと浅見ゆいさん)のお声が澄んでいるからか、作品に透明感があって、サイトを見たときの「さわやか」というイメージそのままで耳に届きました。



未羽の羨望と嫉妬と、友情なのか愛情なのか、恐らく本人にも区別がついていないだろう朱音への思慕が入り混じった複雑な感情がとても人間的で良いな、と思いました。
逆に朱音のあまりにも美しくて純粋な感情が、まさに「人工物」と言った感じで、ネイチャーとデザインドの違いがそういうところからも感じられてやっぱり上手いなーと感じました。
先ほど主演お二人のお声が澄んでいる~と書きましたが、浅見さんはまさに美しくて純粋な澄み切った声といった感じで、結崎さんはどこか憂いのある透明感がある感じで、声からもその違いが感じとれる気がしました。

そしてそれぞれの苦悩も理解できるもので、その苦悩は作中で朱音が「きっと理解することはできないけれど」と言っていた通り、本来なら絶対に交わらないものなのだろうけれど、

二人が確かに心を通わせて、「友人」として過ごす日常の描写がとても優しくて、少しずつ未羽の凍り付いた心が溶けていくのが台詞から、声色から伝わってきて、安堵した……のもつかの間、と言った感じでしょうか……(笑)


作品のキャッチコピー(と言って良いのでしょうか?)の「そして私はこの空で、自由を手に入れた」という一文と、
途中で出てきたあの空飛ぶ靴(BLUEAIR)の説明を聴いたあたりで、「あ、多分ラストはこうなるな」というのは読めたのですが、
その原因がまた「女性的」で、ああ、これはやっぱり「少女二人」の物語だなぁ、と。
アキラ何も悪くないのになんか可哀想だなぁ(笑)と思ったりして。

一番最初に、「キャンバスに色んな色を塗りたくった上から白い絵の具を塗った感じ」などというわけのわからない感想を書きましたが、
確かに爽やかなのだけれど、ずっと10代の少女特有の複雑な、鬱蒼とした感情が見え隠れする(というか隠しきれていない)感じだな、ということを言いたかったのでした……(伝わらない)


そしてそんなお話のタイトルが、「パーフェクトブルー」なのがまた良いな、と。
恐らく何もかも「不完全」な主人公未羽が、唯一手に入れた「完全(完璧)な青」。
それは朱音と自分を飲み込んだ空の色=未羽が大好きな、未羽にとっての自由の象徴 なんだろうな~~とかなんとか……かんとか……
作中に出てくる空の描写だけはいつもいつもきれいだったのも、そういう理由なのかなぁ、とか……。


あとものすごい個人的な話なんですけど、SFもの大好きなので、作中にでてくるぴこぴこした感じのSE聴いててワクワクニヤニヤしてました。
ボイスドラマとSFって相性よさそうだなっていうのは前から思っていたのですが、あんまり見かけないので、新鮮で楽しかったです。
主題歌も澄み切っていて、歌っているのが未羽(結崎さん)というのもまた心にくるなぁ、と。真っ直ぐな歌声が歌声通り真っ直ぐに心に届く素敵な歌だと思いました。


結崎さんの脚本は、いつも無駄がなくまとまっていて、それなのにしっかりとした膨らみというか重さがあってすごいなと思います。
なんとなく、これが「ボイスドラマの脚本」の完成形なんじゃないだろうか、と。
自然と引き込まれる構成と空気感が、やっぱり好きだな、と改めて思った作品でした。
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